免震スタックベローズ
免震スタックベローズ
独自の厳しい試験基準で製品の安全性と信頼性を確保
地震に対する建築構造物は、耐震構造や制震構造に加え、最近では揺れを軽減する免震構造が多く採用されています。
近年活発な都市開発と共に増加する病院や庁舎、商業施設などの大型ビルには免震設備の一つとして「免震層」と呼ばれる中間層があり、巨大地震における大きな揺れを吸収する役割があります。
更にこれら多くの主要なビルは、巨大地震発生時の停電に備えて非常用発電設備を標準的に下層階に設置しており、またボイラー、冷温水発生機、CGS等の熱源機器も設置されています。
それらの機器より排出された排ガスは煙突を介し、免震層を通過して屋外へ排出される仕組みです。
免震スタックベローズは、煙突において免震層を安全に通過させるために必要な製品です。
免震スタックベローズの試験
株式会社シー・エス・エムでは、当社独自の厳しい試験を行うことにより、製品の安全性を確認しています。 振動試験では、振動台による加震により変位追随性能と静止後の残留変形の有無を確認し、燃焼試験では、所定の耐火(遮炎)性能試験によって免震継手の耐火性を、そして強度検証において強度計算及びFEM解析により各部の応力を確認しています。 各試験の詳しい試験内容をそれぞれのページでご確認ください。
免震スタックベローズと弊社従来品との比較
名称 | 弊社従来品(非金属) | 免震スタックベローズ |
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変位時写真・断面図 |
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口径・ サイズ |
内径Φ400〜Φ2,000、横変位±600mの場合、高さ2,100mm | 内径Φ400〜Φ2,000、横変位±600mの場合、高さ2,500L〜3,000L |
耐熱性 | 非金属素材積層のみ シリコンラバーガラスクロス(耐熱温度200℃) |
最内層に金属ベローズを使用することで高温(650℃)の流体にも対応 積層にて不燃材料予備試験合格 |
可動性 | 全層生地で構成されているため柔軟性がある | 内部の金属ベローズに変位を吸収する 従来品に比べ製品の長さは長くなる |
断熱性 | 内部のセラミックブランケット厚みで調整 | 650℃の高温流体時、表面温度100℃前後 |
防水性 | 最内層:SUSメッシュ+セラミッククロス→透水する | ※煙突は高温の非常用発電設備の他、低温排気の熱源用もあります。 特に低温仕様の製品は結露対策が必要になります。 |
機密性 | 内外装ともに生地で構成されている | 流体を金属部で遮断するため透過性は低い |
試験 |
横変位600m作動試験実施 材料ごとの耐熱試験実施 |
日本免震構造協会の免震設備標準試験基準に基づき、片600mm(両側1,200mm)、50カイン(50cm/s)×50サイクル試験実施 650℃、合計72時間の燃焼試験を製品同等品で実施 材料ごとの耐熱試験実施 |
長所 | 柔軟性が高くコンパクトに収まる | 600℃以上の高温設備にも適合 |
短所 | 高温条件の設備には不適合 | 非金属製に比べてサイズが大きい |