燃焼試験
免震継手の燃焼試験では、長時間の燃焼に耐えうる耐火性と断熱性を確認しました。
試験体下部から多数のガスバーナーを燃焼させ、排ガス温度650℃の過酷な条件を模擬して試験を行いました。
同時に免震継手各部に設置した熱電対による温度計測で断熱層が有効に機能しているか、表面のボディ材に異常を来していないかを確認しました。
本体燃焼試験
1試験方法
試験体の設置状況を写真に示す。
試験体に熱電対を所定の位置に取り付け、加熱試験用架台に乗せボルト固定し、その下側に12個の中圧バーナーを取り付けた燃焼装置を設置する。
2試験体
試験体は、免震継手の断熱層の切り出し(400mm×400mm)とする。断熱層のパターンを以下の表1に示す。
内側 | 金属ベローズ |
---|---|
外径 | 非金属ジャバラ式免震継手 |
全重量 | 1,350kg |
内径(有効内径) | Φ1,000mm |
外径(最大径) | Φ1,686mm |
全長 | 2,500mm |
3実施方法
下部よりガスバーナーで燃焼し、660℃で平衡に保ち6時間保持する。
同条件で12日×6時間=のべ72時間の燃焼加熱試験を実施する。
素材燃焼試験
1目的
非常用発電機稼働時を想定し、煙突用免震継手断熱層の耐熱/断熱性を確認する。
2試験体
試験体は、免震継手の断熱層の切り出し(400mm×400mm)とする。断熱層のパターンを以下の表1に示す。
使用素材 | 試験体による変動値 | |
---|---|---|
内側 | SUSベローズ(SUSB)/s | 0.8mm×1PLY |
セラミッククロス(SC) | 2.0mm×1PLY | |
セラミックブランケット(SB) | Xmm×XPLY | |
セラミッククロス(SC) | 2.0mm×1PLY | |
アルミナイズドクロス(GTX) | 0.5mm×1PLY | |
外側 | アルミナイズドクロス(GTX) | 0.5mm×1PLY |
試験体図(断面層)
3加熱方法
a.加熱は電気炉(最高加熱温度1,000℃)を使用する。
b.温度調節器を用いて、加熱温度を650℃に制御する。
c.熱伝対を炉内中央部に設置し、炉内温度を計測する。
この温度を加熱温度とし、以下A、Bのうち最も短い時間とする。
A.外表面が定常温度に到達するまで(定常温度:定温度が1時間経過した状態)
B.材料が発火するまで
電気炉
煙突用免震伸縮継手不燃認定予備試験
- 試験場所:日本建築総合試験所
- 試験立会日:2020年11月4日
4試験体結果
試験体写真
立断面概略図
参考写真
下部からの燃焼に対し着火しないことを確認し合格とする。